超硬って何でしょう
超硬はタングステンカーバイトなどを主原料としてここに、コバルトなどの中間子(接続子)を混合し成形、プレス、そして1400度Cを超える高温で焼結します。(ちょうど、セメントの中に砂利を入れているのと同じ感じです。)主原料の硬度、密度が高いことなどから、合金鋼の加工用チップ、バイトからミクロン単位の精度が求められる半導体製造用の金型、ポケット、コレット、タイバーカットなど用途は多様で更に増え続けています。
超硬の問題点
1.加工が難しいため、価格が高く納期がかかる。
2. 製造現場のハイスピード化、高負荷化に伴い摩耗が顕実化してきた。
3.使用環境に対して影響を受けやすい。(高温、多湿な環境ではコバルトが劣化(酸化)するため摩耗しやすくなります)
摩耗したコレット.ポケット
私どもの結論
私たちは摩耗した超硬に何が起こっているのかを検証いたしました。摩耗した超硬の表面を電子顕微鏡で拡大しますと実は超硬は摩耗しているわけではなく、細かい主原料(タングステンカーバイト)が剥がれてチッピングと呼ばれている現象を起こしていることがわかりました。もともとタングステンカーバイトは1400度を超える高温でも焼結(溶融)は出来ませんので、コバルトなどの中間子を介在させることで主原料を固定、安定させます。左側の写真のように白く見えているコバルトの中に主原料を閉じ込める形です。私どもジェイネットではこの結合層に注目いたしました。組成の違う物質を結合させるわけですから当然そこに熱膨張係数の違い、硬さ、坑析力、圧縮強さ等の諸特性の違いが存在しますので、この結合層の界面強度を上げることが超硬における耐摩耗性を向上させることになるわけです。 横軸全体で約600ミクロン
約20万倍の超硬表面の拡大図 超鋼材における表面チッピング
私どもの挑戦
J-NETでは複合硬化処理に代表されるような基本となる硬化技術を持っておりましたのでこれを超硬にも適応できないかとお客様の協力の下、実験を重ね、ついに超硬にも適応する、処理温度、内部融合硬化層の組成、表面硬化金属層との親和剤の開発に成功いたしました。この処理を施された超硬はその製造法ゆえに避けることの出来なかった粗と密が解消され、理想的な物理特性を得るとともに最大では、ビッカースで約2200(ほぼタングステンカーバイト単体の硬さと同じです。)を超える硬度を得ることが出来ます。私どものデータでも製造ライン上で約6倍以上の耐摩耗性を示しております。またイオン交換を物理的に防止する効果も合わせてお客様の問題点に対応させていただきます。コスト的にも信頼性の面からも一度、J-NETの超硬製品をお試し下さい。
元素のデータベース 超硬合金の特性
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