高真空炉内で金属表面に特殊合金分子(注1)を電子銃で打ち込むことにより、母材の
表層を融合硬化し、(注2)更に特殊コーティング層(注3)を形成させる処理方法です。
特徴
@ 母材の内部にも浸透するコーティングなので脱落や剥がれ等が起きません。
A 表面硬度は母材にもよりますが2000Hv程度迄上昇致します。(詳細はお問い合わせください。)
B 摩擦係数をクロームメッキに比べて一般的な表面租度の場合1/6に減少させ耐磨耗性、離型性も上がります。
C 錆びなくなり、ごみ、スパッタ、半田、銀ペースト等の不純物が付着しにくくなります。
D 超硬などで銅やりん青銅をカットやパンチしたときに起こる不具合を防止いたします。(注4)
(注1) 特殊合金分子とはマイナスイオンを持った単一元素の複合体です。
(注2) 母材の内部に最大10ミクロンほどの硬化層を形成いたします。
(注3) 特殊コーティング層(DLC,TIN,TICとは全く異なります。)は2ミクロンから10ミクロンまで精度1ミクロンにて形成できます。
(注4) 不具合とは、銅のマイナス電子を超硬に含まれるコバルトが受け取り脆く変成してしまう現象をいいます。その結果、主原料のタングステンカーバイトが剥がれ落ちてしまいます。この現象を一般的に磨耗したと表現します。今までの窒化関連処理やDLC,TIC,TIN等のプラズマ技術をもってもこれを防ぐことが出来ませんでした。
特殊コーティング層を黒色にさせるSAT処理も合わせてご利用ください。(HV2,500)