例えば、超硬を使っているのに摩耗が激しくて困るといった事はございませんか?

合金鋼の表面組成を密にした上に、電子銃で更に硬い金属層を打ちつけております。



超硬金属に処理を施した例です。
(銀色の部分が処理部分)
金属は、それぞれ普段考えられないような特性(長所、短所)を持っております。例えば、超硬のパンチで銅系統の対象物を打ち抜く場合、 非常に摩耗が激しくなる(鉄を打ちぬくよりも持ちが悪いなど。)現象を経験された事はないでしょうか?
この要因は超硬の中に含まれるコバルト(Cu)と イオンを交換する事により非常に脆い特性を持ってしまう為に起こる現象です。この現象は超硬のみならず、かなりの合金鋼で同じ現象を見る事が出来ます。この現象を防ぐ 手法は、現在の科学では一つしかありません。それは、対象物と母材とを直接、接触させない、つまりイオン交換させないということです。しかし、それはメッキや、 チタンダイアモンドのコーティングなどでしか実現できませんでした。これらの手法も決して効果 の無い物では有りませんでしたが、母材との靭性の違いや熱膨張係数などの諸特性の違いで簡単に脱落してしまうことが事例として多く見る事が出来ました。また、これらの処理 は、いずれも導電性を持つのでイオン交換の阻止にはあまり役に立たないために、内部のコバルトが脱落することで表面の皮膜も一緒に剥げ落ちてしまうこともありました。今回ご 紹介させていただく処理は弊社の持つ技術を更に発展させ、分子間の界面強度を上げた母材の表面に電子銃を使い硬化金属の分子を直接、叩き込む事により、母材との諸特性を融合 させ、また対象金属と母材を直接、接触させない事に成功致しました。また自らの表面組織を安定したマイナスイオン化させることにより、イオン交換を阻止することにより、今まで のように母材と対象ワークとの相性を全く気にする事無くお使い頂く事が可能になると共に摩擦係数も一般的なメッキとは異なり、約6分の1まで減少し、かつ、異物(ごみ、スパッタ、 半田など)の付着にも強い特性を併せ持つ事も可能となりました。当然メッキとは全く違う物ですから、脱落や剥がれもございません。母材より、10ミクロンほど太りますが、 その皮膜精度は絶対値で2ミクロンに入りますのでご利用の際には、現状の寸法よりも被覆を希望される部分をマイナス5ミクロン(例えば5ミクロンの皮膜を希望される場合です。 1〜15ミクロンで指定が可能です。)で製作して頂けますようお願い致します。