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画像 |
小林医師のコメント |
ひろのコメント |
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見てのとおりOF全体の背面図ですね。高さは190cm位あります。これ以上高くなると観賞しづらいのでこのぐらいが限界でしょう。おかげで水槽の上に余裕が殆どありません。 |
OFシステムとして非常に完成度が高いシステムの紹介です。OFに興味のある方は是非一度ご覧下さい。しかし、良く見たらここは診察室では? |
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サイフォンボックスはテトラの製品を使えば楽だったのですが、コストを下げるためこの製品となりました。付属の給水パイプはサイフォンパイプとして流用しました。見た目はすっきり(21,22参照)したのですが、お蔭で排水口の位置は2のようにかなり上の方になってしまいました。 |
テトラのワンタッチフィルターですとポンプの付いている位置の穴にVP20のエルボやチーズがピッタリ収まります。余っている方はそれを選んでも良いと思います。 |
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サイフォンパイプのエアー抜きに燃料用チューブを使いました。このままでも良いんですが停電時にはサイフォンボックス内の水はすぐになくなってしまいます。再び通電した場合、水漏れは必至なのでチューブに一方コックを付けて点滴のように水を抜いています。これにより半日ぐらいポンプが止まってもサイフォンパイプ内の水が抜ける事はありません。 |
サイフォン方式でオーバーフローさせる場合、U字管の頂点にエアが溜まり、パイプ内に一定以上のエアが入りますと水が排水出来なくなり、水槽で溢れてしまいます。これを避けるために点滴のように水と一緒に空気を抜いているわけですね。この他にも負圧を利用するデフューザタイプも存在します。このあたりのアイデアは海水魚関連のショップさんが得意とされる分野です。 |
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給水側側面観です。見ればわかりますよね。(笑) |
見れば判ると言えば、このあと後に見える院長室に入れる事になると思うのですが190cmのシステムを一体、どうやって入れるのでしょうか。見ても判りません。(笑) |
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VP30の配水管は固定するためラックに密着させました。そのせいでSBの排水口とは位置がずれてしましました。本来SBからまっすぐに落としたかったのですが、これを解消するため写真2のようにいちど横に出してから写真5のように角度調整して位置を合わせました。 |
サイフォンボックス(SB)は水槽の水位を一定に保つ機能を持って居ります。従いましてSBの排水口の位置は非常に大事なファクターとなります。自作される時はこの高さが希望する水位のほぼ5〜10mmほど低めに設定されると良いと思います。 |
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水槽とラックの間は9cmしかありません。各水槽に独立したコックをつけたかったためこのようなデザインになりました。もっとすっきりできる方法があるかもしれませんが思いつきませんでした。5,7共に図面上では思い浮かびませんでした。図面をかくと直線と垂直で書こうとしてしまいます。先入観を捨ててはじめて思いつきました。 |
さすが歯科医です。狭い所に手が入れられるのは職人芸ですね。私は多分このコックさえ触れないと思いました。 |
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配管に苦労の跡が見え隠れしてますね。OFシステムを最初に製作される場合、机上の考えでは上手く出来ない事が多いです。予め考えて置く事も大切ですが現場合わせで工事できる柔軟さも必要ですね。 |
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ウールボックスの上を通ってるのがリターンパイプです。そのまま濾過槽に落とせば簡単なんですが、そうするとリターンのみにした時に、水量は倍以上になってしまいます。極力同じ位の水量にしたかったので、リターンパイプは一度上に揚げ、排水パイプに落としています。 |
小林さん、凝り過ぎの図。(笑)何でも手を抜かずに製作される性格は医師の鏡で御座います。 |
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リターンの設計は非常に大事です。キャッチタンクから同じ高さで戻した場合、揚程が無いので水圧が上がり同じ開口量でも水量は多く出ます。それを避けるために同じ揚程を確保されている訳です。また注意して欲しいところですが、一般的に市販されているポンプの吐出量は揚程の計算がされていない事が多く、実際に稼動させると水量が足りなくなるといった事も多いです。このシステム程度のシステム高で一般のメーカ品で50%、レイシーで80%位で考えると宜しいかと思います。 |
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この下にバケツを置いてコックをひねれば簡単に排水できます。 |
水換えが簡単なのもOFのメリットです。必ずこういった楽が出来る細工はつけておきましょう。 |
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ダストボックスです。スノコの上にウールマットを置いています。空いた穴にVP30を入れる事によって目詰まり時の水漏れを防ぎます。 |
システムの割にお金をかけずに製作出来るのはこういうアイデアがあるからです。身近にあるものを流用しようとする事は非常にお金を節約出来ます。 |
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ダストボックス完成形。 |
何にでも手を抜かないのはさすが医師ですね。物には全て有るべき形が有って、大概の場合それは非常に綺麗に見えます。それが機能美です。 |
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ダストボックス、ドライ濾材、ウェット濾材です。コンテナボックスを積み重ねるだけのシンプル構造です。 |
OFシステムを製作される場合、忘れていけないのは、この濾材の選定です。たかが濾材と考えられがちですが実際に揃えると非常に量があるので結構なお金が掛かります。たかが濾材では無く"されど濾材"です。この2種類の濾材は千葉県松戸市にある、ワイルドドリームファクトリーというショップのオリジナル濾材です。ここの社長はディスカスブリーダですがOFシステムを語らせると熱い人です。 |
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マイクログローブドライ濾材。 |
ドライで使用される濾材です。(WDF製)立上がりは遅いですが一度立ち上がるとその能力は驚異です。好気性のバクテリアを付着させ、亜硝酸を硝酸塩に分解させます。 |
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ガラス繊維リング濾材。 |
ウェット用の濾材です。(WDF製)この表面の凸凹が驚くほどの表面積を稼ぎ出します。水中で使用され嫌気性のバクテリアを付着させる事で硝酸塩を還元させ窒素を大気中に放出する事で還元濾過を行います。 |
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しめしめ45です。10秒でとめられる優れもの。強度も抜群。 |
『芸が細かい。』の一言。 |
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グッズ小林本領発揮です。便利な商品を探させたら右に出る人がいません。 |
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シャワーパイプです。できるだけ均等に水流がばらけるように不規則に穴空けしています。 |
ウールマットの表面積を最大限に利用する工夫です。市販されている上部濾過もそうなのですが、面積の一部分しか使用しないような設計は良くありません。 |
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ケース5段重ねの濾過システムです。一番上がダストボックス、次の2段がドライ濾過エリア、そして次の2段が写真で判るように水中に没しており、ここでウェットの還元濾過を行っているわけですね。 |
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水槽がラックにジャストフィットしているのがお分かりでしょうか?水槽を入れるのに1mm位の余裕しかありません。 |
完成品2連装の状態です。左右対称に作るあたりディスプレイも考えての設計と見ました。 |
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正面からみれば配管も見えず、スッキリしてるでしょ。 |
個体が泳いでいる状態です。ご本人も仰ってますが非常に纏まりが良いです。ちなみに左の扉は診察室への入り口。 |
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濾過部分のアップです。キャッチタンクは45cmのキューブを使用されております。ポンプの出口にスポンジを使っておられますので稚魚ならここで飼えるかもしれませんね。一般的にヒーターを使用されるのならここに設置します。空いたスペースでブラインを沸かす人もいます。 |